2025年4月22日(火)、本日から開催のJapan IT Week 春への「アルメニア先進技術企業連合 (UATE) – JICA 」ブース出展に先立ち、デロイトトーマツベンチャーサポート株式会社主催により、Deloitte Innovation Seminar (アルメニアICT産業・企業紹介・ネットワーキング)が東京千代田区のDeloitte Tohmatsu Innovation Parkにて行われました。
本イベントは、欧米でも高い評価を得ているアルメニアのハイテク産業及び競争優位性を有する有望な現地企業の紹介、そしてネットワーキングによる連携促進を目的として開催され、日本企業からは大手製造業やIT企業、スタートアップ、中堅・中小企業など24社が参加し、盛況のうちに終了しました。
冒頭の開会挨拶では、本プロジェクト主催者であるJICA(国際協力機構)ガバナンス・平和構築部STI・DX室 副室長の古川氏より、国際開発の観点から本プロジェクトがアルメニアのICT 産業輸出振興および日本のデジタル社会発展への貢献を目的としていること、そして日本とアルメニアのICT 産業の連携促進の重要性について述べられました。

セミナーでは、UATE(アルメニア先進技術企業連合)のCEOであるKarapetyan氏が登壇し、同国のハイテク技術の優位性、ユニコーンはじめグローバルで活躍するアルメニアのテック企業やアルメニアにR&D拠点を設立する多国籍テック企業の紹介、またアルメニア企業との協業メリットからテックタレントが育つ教育システムまで、アルメニアのハイテク産業のエコシステムについて述べられました。

続いて、群馬県eスポーツ・クリエイティブ推進課 クリエイティブ人材育成室 TUMO係長の鈴木氏より、アルメニアが世界に誇る最先端のクリエイティブテクノロジーセンター「TUMOセンター」について紹介がありました。TUMOセンターの特徴や取り組みに加え、今年7月に開設予定の日本初のTUMOセンターとなる「TUMO群馬」について説明されました。「TUMO群馬」は、群馬県が進めてきたデジタルクリエイティブ人材の育成施策の一環として位置づけられており、既存の学びの場である「tsukurun」に加え、デジタル庁やJICAなどの支援を得て新たに展開されるものです。プロのクリエイターから直接学べる環境の整備を通じて、地域における次世代人材の育成が一層加速することが期待されています。

パネルディスカッションでは、デロイトトーマツベンチャーサポートの梅澤氏をモデレーターに、アルメニアの著名テック企業であるUATEボードメンバーでありVOLO及びSpark.work創業者のArmen氏、日本で事業展開するRUX & ZMXの共同創業者であるArthur氏を迎えて行われました。Armen氏からは、アルメニアのハイテク産業における競争優位性は「問題解決」を軸としたより川上のストラテジー領域へ移行していると述べられました。また、Voloの協業先であるidom社とのタンザニアでの事業におけるシステム開発事例についての協業事例が紹介されました。

また、日本企業との協業経験を有するArthur氏からは、協業においては「ビジネスとしての合理性」だけでなく、実際の協業プロセス自体を楽しむ姿勢が重要であり、アルメニア人の持つクリエイティビティと、日本人の緻密さが組み合わさることで、高いシナジーが生まれるとも言及されました。更に、協業時の技術的な課題については、これまで大きな問題はなく、スムーズに連携できていることも共有されました。

ネットワーキングセッションでは、行政関係者、関連団体との間で活発な意見交換が行われ、参加者にとって貴重な交流の機会となりました。早速、日本企業の具体的なビジネス課題に関する相談も寄せられ、今後の連携の可能性が期待されます。
尚、本日4/23より3日間、Japan IT Week 春(東京ビックサイト)にてUATEおよびアルメニア企業が出展します(出展エリア:東2ホール 16-6)。日本企業にとって、ビジネス課題の解決や新たなパートナーシップ創出の絶好の機会となりますので、ぜひご来場ください。個別のビジネスマッチングをご希望の方は直接ブースに訪問ください。日本語を話せる通訳者が個別にサポートいたします。